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2007年6月18日 (月)

年金問題の本質

ネットニュース<ゲンダイネット>の記事

年金を食い物にしようとしていた歴史的資料が12日、国会で取り上げられた。「厚生年金記録回顧録」(1986年刊)という本で、年金局年金課長だった花澤武夫という役人が年金制度ができた経緯、背景を語っている。

 例えば――。

「この膨大な(年金)資金をどうするか。これをいちばん考えましたね。何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。これを厚生年金保険基金とか財団とか言うものをつくって、その理事長というのは、日銀総裁くらいの力がある。そうすると、厚生省の連中がOBになったときの勤め口に困らない。何千人だって大丈夫だ。これは必ず厚生大臣が握るようにしなくてはいけない」

 要するに最初から天下り目当てだったのである。花澤氏はこうも言っている。

「年金を払うのは先のことだから、今のうちにどんどん使ってしまっても構わない。使ってしまったら先行き困るのではないかという声もあったけれど、そんなことは問題ではない。貨幣価値が変わるから」

 だから、勝手に年金資金を流用したのである。

「柳沢厚労相は『草創期にはそういう支持できない発言があったのは承知しているが、みんながそうではない』と答弁しました。しかし、こうしたDNAは脈々と受け継がれている。だから、国民の年金がなくなったりしているんですよ。この役所は解体しなければダメです」(質問した桜井充参院議員)【2007年6月14日掲載】

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